学生ローンで恐怖のキャッシング

学生ローンで恐怖のキャッシング

 これは、学生ローンを組んだ、大学生時代の私の友人(以下A)の話である。
Aは当時大学2年生で、田舎から上京して仕送り無しの一人暮らしをしていた。Aは体育会系の部活に所属しており、新入生歓迎会、納会、卒業生の追い出しコンパ等、様々な打ち上げに半強制的に出席させられていたものである。一人暮らしの貧乏学生で、ひと月に何度も飲み会に参加していては、貯金が底をつくのも当然であった。
Aは飲み会の参加費用を補うため、オーディオや教科書などを売り払った。それでも足りず、追い詰められた彼が思いついたのは、キャッシングである。
当初彼は人から金を借りたこともなく、とりあえず銀行へ借りに行ったが、このご時世、担保を用意できない貧乏学生に金を貸す銀行などありはしない。途方に暮れたAがたまたま目にしたのは電柱の張り紙「学生ローン 学生証で50万円まで即日貸し渡し!」であった。
その後、Aは私に「学生ローンで50万円が手に入った」と嬉しそうに語っていたが、翌月には大学に来なくなっていた。
2010年の貸金業法の改正で、年間収入の3分の1を超える融資は、過剰貸し付けとして禁止されている(貸金業法13条の2)。当時のAの月収は約4万円(年収で48万円)くらいだったと思う。明らかに過剰貸し付けである。
彼は、どこへ行ってしまったのだろうか。